「SIGMA fp」レビュー|2ヶ月使ってわかった良いところ・残念なところを詳細にまとめます

SIGMA fpの残念なところ
続いてはSIGMA fpの残念なところも整理していきます。正直なところ、残念な点の方がはるかに多いんです、このカメラ。なので購入を検討している方は、特に以下の残念ポイント(デメリット)はしっかり押さえておいた方がいいと思います。
ただ、こちらも個人の主観や好みなども入ってしまっているので、その点ご容赦ください。
①グリップがかなりしにくい
1つ目はグリップのしにくさ。これは購入時にまず覚悟しなきゃいけないところです。超コンパクトなボディであるがゆえに、かなりグリップしにくい。
しかも全体のデザインに凹凸などがほとんどない四角い箱型の形状だから、右手で”握る”ことはできないといって間違いありません。大きなレンズをつけた時にフロントヘビーになって、これがかなりきつい。

なので撮影時は基本的に左手でレンズを持って全体を支えて、右手はシャッターボタンに添えるだけ、みたいなスタイルになります。慣れればそんなに問題ないかもしれませんが、最初のうちはすごく使いづらく感じる。
ただこの弱点は別売りのハンドグリップ等を装着することによって、ある程度改善することはできます。僕も純正の「HG-11」を購入して、速攻で着けました。

②オートフォーカスは弱め
次の残念ポイントはオートフォーカスの弱さ。正直なところ、SIGMA fpのオートフォーカスは正確性・スピードともに大したことはありません。
以前のSIGMAのカメラと比べればもちろん改善はされてるんでしょうけど、そもそもAFはコントラストAFのみだし(位相差AF非対応)、測距点も少ない。

あと使った際の実感としては、被写体の背景が明るい場合にフォーカスに迷いが出やすかったり、後ろに抜けてしまうこともよくありました。暗い場所・被写体ならなおさらきつい。
さらにAF-Cで動く被写体を追従するのはほぼ無理。動画だとさらにそれが顕著なので、総じてSIGMA fpは動的な被写体の撮影にはかなり厳しいというのが、僕の結論です。
③ボタンのカスタマイズ性が低い
機能という意味では、ボタンのカスタマイズ性が低いのも残念ポイントの1つ。SIGMA fpは余計な機能をことごとく削ぎ落としているので、ボタン類も必要最低限しかありません。

そのため他のカメラではできるような「機能割り当て」などのボタンカスタマイズがほとんどできない。使いやすいようにいつもカスタマイズしてる!という人にとっては、ここもかなり使いづらいと感じるのではないでしょうか。もちろん僕もその一人です。
④ローリングシャッター現象がひどい
機能を削ぎ落としているといえば、SIGMA fpってメカシャッターもないんですよね。電子シャッターのみ。その弊害として、早く動く被写体を撮影しようとすると、ローリングシャッター現象による歪みがめちゃくちゃ出ます。
あまりの歪み具合にびっくりして、自分で撮った写真は速攻削除してしまい手元にないのですが、下の引用させていただいた写真を見ればその歪み具合がよくわかるのではないでしょうか。

引用:デジカメWatch
やっぱりSIGMA fpは“動きもの”には弱いカメラ。スポーツや電車・車などの乗り物の撮影には全く向いていません。
なので、早い動きがないスナップ・ポートレート・風景など、使える場面が限定されるという点は、購入時にかなり注意した方がいいと思います。
⑤ボディ内手ぶれ補正機能がない
あと機能面で結構不便なのは「ボディ内手ぶれ補正機能がない」ということ。
最近のミラーレス一眼カメラって、ある程度のグレードのものならボディ内手ぶれ補正機能がついていることが多いですけど、SIGMA fpはここもカットされているので結構ブレます。

この辺りは撮影スキルが高ければある程度カバーできる部分でもありますが、カメラ初級者さんにとってはしんどいと感じる人もいるかも。
⑥ファインダーがないからマニュアルでのフォーカス合わせが難しい
物理的な機能としてはファインダーがないのも結構しんどいポイント。
SIGMA fpは背面液晶は綺麗なんですけど、日中の太陽の光などが当たると反射でかなり見づらくなります。その状態だとマニュアルフォーカスではピントがあっているのか全然わからない(ピーキングを強く表示してもダメ)。

この欠点は別売りの電子ファインダーを装着すれば解決するものの、このファインダーが結構デカいんですよね。
だから装着するとその分コンパクトさというメリットが一気になくなるので、ちょっと使いづらさがある。オールドレンズのようにマニュアルフォーカスで楽しむレンズが好きな人は、この点も要注意です。
⑦バッテリーがあまり持たない
つらつらと残念ポイントを綴っていたら、なんと7個目まできてしまいました(やはり尖ったカメラです)。この辺りで最後にしようと思いますが、7つ目の残念ポイントはバッテリー持ちの悪さです。
僕は2ヶ月ほどSIGMA fpを使いましたが、実感としてバッテリーはあまりよくないなという印象。実際にfpのバッテリーは容量が1,200mAhと小さめです。

そのため、撮影可能枚数はMaxで250枚くらいだと思います(メーカー公表値では280枚ってなってるけど、実感としてもっと少ないと思う)。予備バッテリーを持っていないと、一日楽しむには心もとないでしょう。
ただ予備バッテリーは純正のもの(「BP-51」)でも3,000円弱で購入可能なので、買い揃えるのにそれほどハードルは高くありません。持ち物は増えちゃうけど。
SIGMA fpが向いている人・向いていない人
そんなこんなで、SIGMA fpを2ヶ月実際に使ってみて僕が感じた良いところ・悪いところを綴ってきましたが、改めてみてみるとやっぱり結構尖ったカメラですよね。
その上で、最後に改めてSIGMA fpの良いところ・悪いところを踏まえながら、「このカメラが向いている人・向いていない人」という視点で、以下に整理してみました。
- フルサイズセンサーカメラを気軽に持ち歩きたい人
- 撮って出しで良い色味の写真を撮りたい人
- LAW動画撮影がしたい人
- 小ささ・軽さよりも機能や操作性優先な人
- 動きものの撮影(スポーツ・乗り物等)が好きな人
- SIGMA fpの変態性に耐えられない人
当ブログの中の人の感想
今回はSIGMAのフルサイズミラーレス一眼カメラ「SIGMA fp」を2ヶ月使ってみてわかった良いところ・残念なところ(メリット・デメリット)を綴ってみました。
残念なところの方が多くなってしまいましたが、ただそれでも僕個人的にはSIGMA fpを購入して全く後悔はしていません。というより、むしろ買ってよかったと心の底から思っているくらい。
だってあの写りの良さは本当に感動モノですもん。これは実際に使ってみないとわからないと思うので、まだ触ったことがない人はぜひ一度実機を試してみてほしい。本当にこのカメラの魅了されると思いますよ。
ただ残念ポイントの多さがやっぱり気になるという人もいるのは間違いないはず。かなり癖のあるカメラではあるので、今回の記事でまとめた「良いところ・残念なところ」を参考にしていただきながら、購入を検討してみてくださいね。
個人的には残念ポイントをはるかに上回るほどの写りの良さがこのカメラにはあるので、めちゃくちゃおすすめです。
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