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【購入レビュー】RICOH「GRⅢx」の良いところ・気になるところを5つずつまとめてみた。作例もあるよ。

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新しいカメラ、買いました。

僕は仕事やプライベートでよくカメラを使うのですが、これまではSONYFUJIFILMのカメラを愛機としていました。ただ今回購入したのはRICOHのカメラ。スナップシューターとして長年愛され続けてきた名機を、ついに手にする時が来たのです。

実際に使ってみて素晴らしいカメラだったので、皆さんと共有できればと思い、購入レビューを綴ることにしました。参考になれば幸いです。僕が今回購入したカメラはRICOH「GRⅢx」です。

この記事は以下のような方々に役立つよう、自身の体感・感想をもとになるべくわかりやすくまとめていきます。

この記事が参考になる人

  • ポケットに入る高画質なカメラを探している人
  • 「GRⅢ」と「GRⅢx」の違いをざっくり知りたい人
  • 「GRⅢx」を購入しようか迷っているから誰かに背中を押してもらいたい人

RICOH「GRⅢx」を買った背景

僕は最近スナップ撮影にめちゃくちゃハマっていて、とにかく「いつでも・どこでも高画質な写真が撮りたい!」という衝動に駆られています。そこで「持ち運びが超ラクだけど、画質の良いカメラ」が欲しいと思ったわけです。

僕はすでにSONYのコンデジ「RX100M5」は持っていますが、これだとポケットには入るけどセンサーサイズが小さいので画質面がちょっと心許ない。

またコンパクトなミラーレス一眼FUJIFILM「X-E3」とかも持っていますが、このカメラは画質・色味は最高なんだけど、さすがにポケットには入らない。レンズ含めると500gくらいにもなっちゃうし(非力)。

そこで「このワガママな欲望を満たすカメラはないのか!」と探していたところ、最近発売されたRICOH「GRⅢx」が頭をよぎったのです。RICOH「GRⅢx」なら超コンパクト・軽量だし、APS-Cセンサーを採用しているのでセンサーサイズも大きい。焦点距離も40mmで、広過ぎず狭過ぎずの絶妙な画角。

「もうこれしかない!」という、半ば思い込みに近い衝動を感じながら、カメラのキタムラに足を運んだのでした。

RICOH「GRⅢx」のここが良い

ということで、スナップにハマり過ぎた男が最終的に辿り着いたカメラRICOH「GRⅢx」の特徴・良いところを次にまとめていきます。

僕が思うRICOH「GRⅢx」の特に良いなと思う点は以下になります(詳細は下に続きます)。

RICOH「GRⅢx」の良いところ

  • パンツのポケットに入れていても気にならないくらい超コンパクト・軽量
  • それでいてセンサーサイズはAPS-Cだから画質も抜群にいい
  • 焦点距離40mmのレンズを搭載し、「広過ぎず、狭過ぎず」な画が撮れる

超コンパクト・軽量だからいつでも気軽に持ち歩ける

まずRICOH「GRⅢx」の最高な点は超コンパクト・軽量であること。まさに“手のひらサイズ”の小ささ(サイズ:約109.4×61.9×35.2mm)で、重さもバッテリー・SDカードを含めても約260g程度しかありません。

これなら本当にパンツのポケットに常時入れておいて、撮りたい時にサッと撮れます。

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APS-Cセンサーだから画質が素晴らしい

そんなにコンパクトなのに、センサーサイズはAPS-Cなので画質も抜群。

夜などの暗所でもノイズが乗りにくいし、コントラストが強い場面でもシャドウ・ハイライトもかなり粘ってくれます。前述のSONY「RX100M5」だと1型センサーだからここがキツイ。

“広過ぎず、狭過ぎず”な絶妙な焦点距離

そしてRICOH「GRⅢx」最大の特徴と言えるのが焦点距離。RICOHの「GR」シリーズといえば焦点距離は28mmがお決まりだったわけですが、今回のRICOH「GRⅢx」は何と40mm。これがなんとも絶妙なんですよね。

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広過ぎず狭過ぎずの画角なので、主題をしっかり捉えながらも、余計な情報は適度に落とせる。40mmっそんな画角なので、ただ漠然と景色を撮るというより主題を明確にしたスナップをしたい僕にとっては、本当に絶妙な広さなのです。

これら3点が特に僕にとってRICOH「GRⅢx」が素晴らしいと感じる点です。

RICOH「GRⅢ」と「GRⅢx」の違いは?

そんな感じでRICOH「GRⅢx」は今の僕にとってドンピシャなカメラだったわけですが、前機体(?)であるRICOH「GRⅢ」と最新の「GRⅢx」の違いが気になる方もいると思うので、その違いについても軽く触れておきます。

ただ、あくまで「軽く」です。なぜなら、ほとんど違いがないから。主な違いといったら以下の3点くらいでしょうか。

RICOH「GRⅢ」と「GRⅢx」の主な違い

  • レンズの焦点距離が約28mmから約40mmに変わった
  • レンズの変更に伴って最短撮影距離が少し長くなった(10cm→20cm)
  • レンズの変更に伴ってカメラ(レンズ部分)の厚みが2mm分厚くなった

要はレンズが変わったので、それに関係する部分のスペックが変わったということですね。それ以外は基本的に同じ。

念のため、RICOH「GRⅢ」と「GRⅢx」のスペックを表で下にまとめておきます。両者のスペックが気になる方はご参考までにご覧ください。まぁ、表にしたところで大きな差はないんですけど(両者のスペックが違うところにだけ色を付けておきます)。

項目αGRⅢxGRⅢ
センサーサイズAPS-CセンサーAPS-Cセンサー
有効画素数約2424万画素約2424万画素
ボディサイズ約109.4×61.9×35.2mm約109.4×61.9×33.2mm
重さ
約262g約257g
ISO感度ISO100~102400ISO100~102400
オートフォーカスハイブリッドAF
(像面位相差AF、コントラストAF)
ハイブリッドAF
(像面位相差AF、コントラストAF)
手ぶれ補正あり(センサーシフト式 3軸補正)あり(センサーシフト式 3軸補正)
NDフィルターあり(2段分)あり(2段分)
撮影枚数200枚200枚
焦点距離
(フルサイズ換算)
約40mm約28mm
F値F2.8〜G16F2.8〜G16
レンズ構成5群7枚(非球面レンズ2枚)4群6枚(非球面レンズ2枚)
最短撮影距離標準:約0.2m~∞、
マクロモード:約0.12m~0.24m
標準:約0.1m~∞、
マクロモード:約0.06m~0.12m
クロップ50mm、71mm、オフ35mm、50mm、オフ
動画性能フルHD(16:9)
24p、30p、60p
フルHD(16:9)
24p、30p、60p
背面モニター3.0型TFTカラーLCD
約103.7万ドット
3.0型TFTカラーLCD
約103.7万ドット
モニター可動しないしない
タッチ操作可能可能
防塵防滴性能なしなし
無線機能IEEE 802.11b/g/n
Bluetooth 4.2 LE
IEEE 802.11b/g/n
Bluetooth 4.2 LE
インターフェースUSB-C
ホットシュー
レンズアダプターピン
USB-C
ホットシュー
レンズアダプターピン

RICOH「GRⅢx」の外観等をざっと確認してみる

RICOH「GRⅢ」とほとんど変わりはありませんが、先日購入したRICOH「GRⅢx」が手元にあるので、一応外観等を見てみます。

全体デザイン:高級感があって所有欲が満たされる

デザインはとてもシンプルで洗練されています。ボディは剛性の高いマグネシム合金が使われているから、高級感もあって所有欲が満たされますね。

そして「GRⅢx」はとにかくコンパクトで軽いのが素晴らしい。一度この軽さを体感してしまうと、同じAPS-Cセンサーのα6600とかですら使いづらく感じてしまうくらいです。

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背面液晶:チルト可動等はしない

「GRⅢx」の背面のボタン類は決して多くはないものの、必要最低限のものはついています。一応機能割り当て用のファンクションボタンもあるので、自分好みにカスタマイズして使うのもOK。

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ただ背面液晶は可動しないタイプなので、ローアングル・ハイアングルでの撮影はちょっと苦手かも。最近はチルト式・バリアングル液晶がほとんどなので、この辺りは少し気になる人もいるかもしれません。

ファインダー:ないけど付属のフラッシュは装着可能

軍艦部の作りも比較的シンプルで、ファインダーはついていません。僕はファインダーを除いて撮影するのが好きなので、その点はちょっと残念でした。ただ付属のフラッシュは装着できるみたい。

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底部:ラベルで「GRⅢx」であることがわかる

ボディの底面についているラベルを見てみると、ここに「GRⅢx」と明記されています。実のところ、このラベルを見ないと「GRⅢ」と「GRⅢx」を見分けることは非常に困難。それほどこの2つには外観に違いがないのです。

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正直、もう少しだけ外観で違いがわかるようにしてほしかったなぁ。2つとも購入している人はきっと使いづらいでしょうね笑。

RICOH「GRⅢx」を実際に使ってみてわかったこと

一通り本体等をチェックした後は、早速RICOH「GRⅢx」を使ってみました。実際に使ってみた感想を良かった点・残念だった点など忖度なしにまとめていきます。

良かったこと①:電源の起動が爆速

使ってみてまず感じた良かった点は、まずはカメラの起動の速さ。電源ボタンを押してから撮影可能になるまでがとにかく速い。実際に時間を計測してみたところ、撮影可能になるまで1秒もかかっていませんでした(メーカーの公表値も0.8秒とのこと)。

スナップ撮影の時って「あ、今撮りたい!」っていうシャッターチャンスに突然出くわすことがほとんどなので、この起動の速さは最高です。

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良かったこと②:40mmの画角が本当にちょうどいい

そして画角も本当にちょうどいい。広過ぎず、狭過ぎず。特に僕のスナップの場合は、適度に情報を入れながら主題を明確にしたいタイプなので、その時にRICOH「GRⅢx」の40mmという画角がぴったり。

少し慣れが必要な画角ではあると思うのですが、僕はフォクトレンダー「NOKTON classic 40mm F1.4」のレンズを以前から愛用しているので、この広さに違和感もありませんでした。

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良かったこと③:画質面はさすが。ただ色乗りはあっさりめかも

APS-Cセンサーということで画質面も素晴らしかった。シャドウ・ハイライトもなかなか粘ってくれます。ただ、ちょっと色の乗りは少しあっさりめに僕は感じました(作例は後で載せています)。

まぁ最近FUJIFILMの「X-E3」を使うことが多かったから、FUJIFILMの独特な色鮮やかさに目が慣れてしまっていたからかもしれませんが笑。この辺りは好みですね。

良かったこと④:手ぶれ補正はしっかり効く

手ぶれ補正に関しては、センサーシフト式の3軸4段分ということで、結構しっかり効いてくれてる印象でした。

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街スナップを行うときは歩きながらパパッとシャッターを切りたい瞬間もあるけど、そんな時にはこの手ぶれ補正の強さはありがたい。

これはミスショットの率が大きく減りそうです。

良かったこと⑤:マクロモードがあるから物撮りもいける

あと機能面では「マクロモード」があるのもありがたかった。通常だと最短撮影距離が20cmほどですが、マクロモードにすると12cmまで寄れます。

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上の写真のように、僕はブログ用に物撮りをよくしますが、このときにもこの接写力が活きますね。今後はブログの写真はほとんど「GRⅢx」になるかも。

残念だったこと①:オートフォーカスは弱め

ここからは残念だったことについて。まず1つ目は、オートフォーカスは弱めでした。レンズが変わっても、ここは「GRⅢ」から改善はされていないようですね。

ある程度明るい場所だとかコントラストの強い被写体であれば、それほど迷うことはなかったですが(それでも良いとは言えないけど)、ちょっと暗くなってくると一気にフォーカスが怪しくなってくる。

まぁ「GRⅢx」は仕事のメインカメラとして使うような機材ではないと思うので、趣味で使うくらいなら特に問題はないレベルですが。

残念だったこと②:バッテリーがあまり持たない

2つ目は「バッテリーが持たない」という点。この手のコンデジではよくあることではありますが、RICOH「GRⅢx」も御多分に洩れずバッテリーの消費が早い。

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メーカー公表値でも撮影可能枚数が約200枚となっていましたが、実際僕が使ってみた感じでもそれくらいでした。旅行とかで一日撮影するとなると、やっぱり予備バッテリーを持っていた方が安心でしょうね。

残念だったこと③:動画性能が低い

あと動画性能が低い点も少し残念ポイントでした。今や10万円を超える高級コンデジなら4K30Pが当たり前のように撮れる時代になっていますが、「GRⅢx」ではフルHD60Pまでしか撮影ができません。しかもPモードのみ。

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また動画だと手振れ補正の効きが悪く、歩きながら撮るとかなりぐらぐらしてしまって、動画素材としてはほぼ使い物になりません(三脚固定での撮影ならとりあえず使えますが)。

さらにオートフォーカスも弱いので、旅行に持って行って、写真も動画も「GRⅢx」1台で済ませよう!なんてことはできないと考えた方がいいでしょう。基本的にスチール用途だけのカメラです。

残念だったこと④:バッテリー残量が細かくはわからない

バッテリーがあまり持たないことに加え、背面液晶でバッテリー残量が細かくわからないところもマイナス点。

というのも、RICOH「GRⅢx」はバッテリー残量の表記に「%」表示がないんですよね。あるのは電池マークの3段階表示のみ。だから残り1段階になると、めちゃくちゃヒヤヒヤします。

しっかり残量がわかるような表示になっていたら、もっと使いやすかったのにな。そういう意味でも、やっぱり予備バッテリーは必須のコンデジだと思います。

残念だったこと⑤:防塵・防滴ではない

あと残念だったのは「防塵・防滴」性能はついていないことですね。

スナップ撮影をしているともちろん雨が降ってくることもあるけど、そんな時に使えないのはスナップシューターとしてはちょっと残念。

後継機ではここも改善されるといいなぁ。

RICOH「GRⅢx」の作例

以下、お恥ずかしながらRICOH「GRⅢx」で撮影した作例を晒してみます。LAW現像あり、Web用にかなり画質を落としていますので、その点ご容赦ください。

ただ画質を落とすともちろんノイズが目立ちますが、そのノイズすらも「GRⅢx」って何か味があるんですよね。ノイズも楽しめるカメラ、良いじゃないですか。

GRⅢx,作例
GRⅢx,作例
GRⅢx,作例

個人的にはモノクロームでのシャドウのねばり、階調の滑らかさが美しいなって感じました。モノクロ撮影がかなり楽しかった。

RICOH「GRⅢx」を購入する前に検討した方がいいこと

これまでのレビューをご覧いただいてわかるとおり、総合的にみて僕にとってはRICOH「GRⅢx」は最高のスナップシューターと言えそう。

ただ、やっぱり人によって向き不向きはあるカメラだと思うので、最後に改めてRICOH「GRⅢx」を購入する前に検討した方がいいところ』を僕なりの視点でまとめておくことにします。購入を考えている方の参考になれば幸いです。

購入前に検討した方がいいところ

  • そもそも「どんな使い方をしたいのか?」
  • 焦点距離40mmという“独特な画角”が好みかどうか
  • ややあっさり目の色乗りが好みかどうか

特にちゃんと考えておきたいのは「どんな使い方をしたいのか」ということ。特に「GRⅢx」は焦点距離40mmという、ちょっとイレギュラーな画角のレンズを採用しているので、仮にスナップに使うにしても撮れる写真が限られます。

例えば旅行中に持って行って景色を中心に撮りたい!というときは、「GRⅢx」よりも「GRⅢ」の28mm画角の方が向いているでしょうし、なんならスマホのカメラでも十分かもしれません。

また、自分は画質が最優先!という方なら、もう少しサイズは大きくなってしまいますがフルサイズ機のコンパクトなカメラ(例えばSONY「a7c」とか)にパンケーキレンズをつけて運用した方がいい。

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「GRⅢx」はかなり“使う人を選ぶカメラ”だと思うので、きちんと「自分なりの使い方」のイメージを固めた上で、最終的に購入するのか決断するといいのではないでしょうか。決して安い買い物じゃないですからね(価格は実売12万円前後です)。

当ブログの中の人の感想

スナップシューターとして高い評価を得ているRICOH「GR」シリーズ。その最新機種である「GRⅢx」をついに僕も手に入れたわけですが、本当に素晴らしいカメラでした。

特に僕としては「ポケットに入るAPS-Cセンサーカメラ」という点が、もう最高。これからはおそらく365日持ち歩くことになると思います。それくらいにお気に入りのカメラになりました。

僕のように「高画質カメラを、気軽に持ち運びたい」という思いがある方には最適なカメラだと思います。気になる方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

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編集者兼アートディレクター。カメラ・ガジェット・便利雑貨等を買ってはわかりやすくレビューしまくる人。

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