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【2万円台で買える】SIGMA 30mm F1.4 DC DN 使用レビュー。コスパ最強の明るい単焦点レンズはこれ。

SIGMA 30mm F1.4 DC DNをα6600に着けた状態
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
最近SONYから新たにAPS-Cセンサーのハイエンドカメラ「α6700」が発売になりましたね。これからまたSONYのAPS-C機が盛り上がってくるかもしれません。

そこで今回は、APS-C用のEマウントレンズで僕もお気に入りの「SIGMA 30mm F1.4 DC DN」を、レビューという形でご紹介したいと思います。結構長く使っているお気に入りレンズだったのだけど、まだレビューしてなかったことに今さら気づいたので(←)

SIGMA 30mm F1.4 DC DNは、フルサイズ換算45mmの標準域単焦点レンズ。コンパクト・軽量ながらF1.4という明るさを持っているのが特徴です。しかもお値段がめちゃくちゃ安いので、お財布にも優しいのが嬉しいところ。

これからSONYのAPS-C機デビューする方、APS-C用のEマウントレンズでコスパの高い一本を探している方など、参考になれば幸いです。

この記事を読むとわかること

  • SIGMAレンズのプロダクトラインの違い
  • 「SIGMA 30mm F1.4 DC DN」の特徴
  • 「SIGMA 30mm F1.4 DC DN」の外観・デザイン
  • 「SIGMA 30mm F1.4 DC DN」の使用感
  • 「SIGMA 30mm F1.4 DC DN」の作例

SIGMAレンズのプロダクトライン

SIGMA 30mm F1.4 DC DNについてまとめる上で、先に整理しておかないといけないのが、SIGMAが展開しているレンズのプロダクトライン。

SIGMAでは現在以下の3つのラインを展開しています。

SIGMAレンズのプロダクトライン

  • Contemporaryライン:性能とコンパクトさを両立したバランスの良さが特徴。幅広いシーンで使いやすい。
  • Artライン:「表現者のためのレンズ」というコンセプトを持ち、光学性能に振り切っている点が特徴。他を圧倒する描写が得られる反面、サイズが大きく重量も重たいものが多い。
  • Sportsライン:高い光学性能と堅牢さが特徴。望遠レンズがメイン。


引用:SIGMA公式HP

今回レビューするSIGMA 30mm F1.4 DC DNは、この中でもContemporaryラインにラインナップされています。ちなみに「DC」と「DN」の意味は、以下の通りです(SIGMA公式用語集より)。

「DC」と「DN」の意味

  • DC:イメージサークルをAPS-Cサイズのサイズに合わせて設計したレンズ。イメージサークルを小径化することで、レンズの小型・軽量化も達成、撮影時のフットワークの良さにも大きく寄与している。
  • DN:ショートフランジバックを採用したミラーレスカメラに最適な設計を行ったレンズ。

SIGMA 30mm F1.4 DC DNはこんなレンズ

そんなContemporaryラインに属しているSIGMA 30mm F1.4 DC DNですが、主な特徴、価格、スペックなどをまとめていきます。

主な特徴

SIGMA 30mm F1.4 DC DNの主な特徴を簡単にまとめると、以下の点が挙げられます。

SIGMA 30mm F1.4 DC DNの主な特徴

  • フルサイズ換算45mmという使いやすい標準域の画角
  • 解放F値1.4と明るく、光量など環境に左右されにくい
  • 解放F値の小ささを活かしたボケ味も楽しめる
  • 非球面レンズを含んだ光学設計によるSIGMAらしいシャープな写り
  • コンパクト・軽量なボディ
  • 簡易防塵防滴構造を採用(Lマウント、Xマウント、Zマウント用のみ)
  • コスパがめちゃくちゃ高い(クオリティに比して価格が安い)
SIGMA 30mm F1.4 DC DNのレンズ鏡筒

僕はこれまでSONYのAPS-C機だとα6300、6500、6600と使ってきた人間なのですが、このSIGMA 30mm F1.4 DC DNにはめちゃくちゃお世話になりましたね。

とにかく軽くて明るいレンズなので、仕事で暗い店内での撮影があった時も使っていたし、プレイベートでもスナップでよく持ち出していました。

サイズ・重量

サイズはコンパクトで、最大径64.8mm×全長72.1mmと手のひらサイズ。重量も約260gとなかなか軽い。これくらいコンパクトだと取り回しもしやすくて、ついつい使いたくなっちゃいます。

ただ1つ注意点としては、レンズ自体は小さいんですけど、フードはちょっと大きめなんですよね。フードをつけると一気に全体がサイズアップするので、ここが気になる人もいるかもしれません。

SIGMA 30mm F1.4 DC DNにフードをつけた様子

価格

価格はかなりお安くて、定価40,150円(SONY Eマウント)。実売価格だと、だいたい35,000円前後になっています。

もちろん中古市場だとさらに安くて、2万円台で手に入るんですよね。コンパクトで明るい単焦点レンズと考えると、このコスパの良さは群を抜いてますわ。

その他仕様

念のため、SIGMA 30mm F1.4 DC DNのメーカー公表の仕様を載せておきます。他メーカーのレンズと比較する際の参考にしてみてください。

名称SIGMA 30mm F1.4 DC DN
対応撮像画面サイズAPS-Cフォーマット対応
対応マウントLマウント、ソニー Eマウント、FUJIFILM Xマウント、Nikon Zマウント、マイクロフォーサーズマウント、キヤノン EF-M マウント
レンズタイプ単焦点
焦点距離(35mm換算)45mm
レンズ構成7群9枚
最小絞り値F16
開放絞り値F1.4
絞り羽9枚(円形絞り)
最短撮影距離0.3m
最大撮影倍率1:7
フォーカスAF/MF
手ぶれ補正なし
防塵防滴◯(ただし、Lマウント、Xマウント、Zマウント用のみ)
フィルター径52mm
最大径×長さ
64.8×72.1mm
重量Lマウント:280g、SONY Eマウント:265g、FUJIFILM Xマウント:275g、Nikon Zマウント:285g、マイクロフォーサーズマウント:260g、キヤノン EF-M マウント:270g

SIGMA 30mm F1.4 DC DNの外観・デザインレビュー

特徴等を整理した後は、SIGMA 30mm F1.4 DC DNの全体の外観・デザインを見ていきます。

鏡筒

まずはレンズ鏡筒から。前述のとおり、サイズ感はなかなかコンパクト。フードを外していれば、本当に手のひらサイズです。

SIGMA 30mm F1.4 DC DNのレンズ鏡筒

材鏡筒の材質はプラスチックで、ピントリングはゴム素材。正直あまり高級感はないかも。でもSIGMAらしいスマートなデザインで、僕は結構気に入っています。プラスチックだから重量も軽いしね。

SIGMA 30mm F1.4 DC DNのピントリングはゴム素材

ただそのピントリング以外には特にボタンとかは付いていません。AF・MFの切り替えスイッチくらい付いていたら、さらに使いやすかったんだけどなぁ。価格が安いから、この辺りはしょうがないのでしょうね。

フード

フードはこんな感じ。レンズの小ささに比して、やっぱりちょっと大きいよね笑。この大きさはやっぱりちょっと気になる。

SIGMA 30mm F1.4 DC DNのフードは少し大きい

こちらもボディと同じプラスチック素材になっていて、高級感もあまりありません。お値段相応というところでしょうか。

前玉・後玉

F1.4の明るさを特徴として持つレンズなので、前玉は結構大きめ。大口径レンズ好きな僕としては、この見た目も好きですね。

SIGMA 30mm F1.4 DC DNの前玉

後玉はこんな感じ。なお、このレンズはSONY Eマウントですが、Eマウントは防塵防滴構造になっていないので、マウント部分にゴムのシーリングがついていません。防塵防滴はLマウント、Xマウント、Zマウント用だけみたい。羨ましい。

SIGMA 30mm F1.4 DC DNの後玉

SIGMA 30mm F1.4 DC DNの使用感レビュー

全体の外観・デザイン等のチェックが終わった後は、実際にSIGMA 30mm F1.4 DC DNを使った際の使用感をレビューしていきます。

装着感

まずはカメラボディに着けた時の装着感から。今回は久しぶりにα6500を引っ張り出してきて、そのボディに着けてみました。

コンパクトなレンズということで、α6500とも相性抜群。全体のバランス感も良い感じですよね。

SIGMA 30mm F1.4 DC DNはα6600につけるとサイズバランスがいい
SIGMA 30mm F1.4 DC DNをα6600につけて横から見た様子

重さはカメラボディと合わせてもトータルで700g程度(α6500:453g、レンズ:265g)なので、持っていても腕が疲れにくくてなお良し。フロントヘビーになることもなく、「軽いは正義」を体現してくれます。

フードをつけた状態だと、こんな感じ。…やっぱりフードつけると一気に存在感が増す気がするよね笑。

SIGMA 30mm F1.4 DC DNとα6600
SIGMA 30mm F1.4 DC DNはフードをつけると少し大きい

ピントリング

ピントリングはヌルヌルとスムーズに動き、トルク感もしっかりあり。キットレンズとかによくあるスカスカな安っぽさはありません。よくできています。

シャープネス

そしてここからは写真の描写について。まずはシャープネスですが、中心部から四隅まで開放からなかなかシャープで、この辺りはさすがSIGMAといったところ。もちろん絞ればさらに高い解像感が得られます。

SIGMA 30mm F1.4 DC DNの作例

最近のSIGMAはカリカリ・キレッキレなレンズが多いですが、このSIGMA 30mm F1.4 DC DNのシャープネスも素晴らしい。実売3万円程度でこの解像感が得られるなら、かなりコスパは高いですわ。

ボケ感

ボケ感に関しては、さすが開放F値1.4。APS-C機でもめっちゃボケます。ボケ好きの方はかなり満足できるのではないでしょうか。

SIGMA 30mm F1.4 DC DNはよくボケる

またボケも滑らかで、フワトロ系の描写も得られるから、柔らかい雰囲気の写真もたくさん撮れますね。このボケ感は個人的にすごく気に入っています。

ただ開放時はかなり被写界深度が浅くなるので、マニュアルでのピント合わせは結構シビアかも。もっと腕を上げなければ汗。

発色

発色も十分。ソニーのカメラだと元々少し寒色に寄ってしまう傾向がありますが、それでもしっかりとした色乗りで、鮮やかな色味を楽しむことができます。

ただ色収差は少し目立つかも。特に開放付近でコントラストが高いところを写すと、パープルフリンジが結構出ます(下の画像参照)。少し絞れば改善する(F2.8くらいから?)ので、日中の明るい場所などではちょっと絞って使ったほうがいいかも。

SIGMA 30mm F1.4 DC DNはフリンジが少し出る

逆光耐性

結構気になる人も多いところが逆光耐性ですよね。SIGMA 30mm F1.4 DC DNの場合、僕が使った限りでは開放付近ではあまりフレア等は出ていません。太陽の方向にわざと向けて撮っても、ほとんど気になるレベルではありませんでした。

ただ、絞っていくと少しずつフレア・ゴーストが出始めるんですよね。こういう特性なのかな?(下の画像はF2.8くらいに絞った状態) でもこれもこのレンズの味なのかなと思います。

SIGMA 30mm F1.4 DC DNは絞ると少しフレアやゴーストが出る

ちなみに、SIGMAの社内には通称「ゴーストバスターズ」と呼ばれる開発者がいて、徹底的にゴースト・フレアが出ないよう設計されるらしいんですけど、このレンズの場合はどうだったんでしょうね笑。

周辺減光

個人的な好みとしてあまり気にしていない周辺減光については、開放付近で少し出ますね。ただ絞ればすぐに解消される(F2くらい)ので、ここは気になるレベルではないかな。

これくらいの周辺減光は他のレンズでもよくありますし、周辺が少し落ちるくらいの方が個人的には好きなので、僕としては全く問題なし。

手ブレ

最後に手ブレについて。SIGMA 30mm F1.4 DC DNにはレンズ内手ぶれ補正機能はついていませんが、今回僕が使ったボディ内手ぶれ補正機能がついているα6500などと組み合わせれば、特に手ブレは気になりませんでした。ただ、これはスチールでの話。

これが動画となると話は変わってきまして、動画だと結構手ブレが気になります。まぁそもそもα6500の手ぶれ補正はあまり強くないですからね。最新のα6700やFX30などと組み合わせれば、かなり手ブレは抑えられるのかなと思います。

それよりも古いカメラの場合は動画だと結構ブレると思うので、仕事などで使う時はジンバルや三脚を活用した方が安全です。

作例

実際には僕はこのレンズを使い始めて、すでに3年以上が経っているので、これまで撮ってきた作例もご紹介しておきます。たいした作例じゃないけど(カメラは引き続きα6500)。

基本的にはホワイトバランスはオート、全てJPGの撮って出しです。ただWebに載せる関係上、データサイズを落とさないといけないのでリサイズは行っています。そのため画質が結構落ちているものもあるので、その点はご容赦ください。

SIGMA 30mm F1.4 DC DNの作例

今回の作例は、実家近くにある雑木林をフラフラと歩きながら撮影したもの(春先でちょうど桜が咲いていました)。ボカしたり、ぎゅっと絞ったり。色々な表現ができて、撮ってて楽しいレンズです。

SIGMA 30mm F1.4 DC DNの作例
SIGMA 30mm F1.4 DC DNの作例

発色もいいので、自然の中にある鮮やかな草花を切り取るのも良いですね。

SIGMA 30mm F1.4 DC DNの作例
SIGMA 30mm F1.4 DC DNの作例

やっぱり明るい単焦点レンズって、スナップしてても楽しい。カメラで景色を切り取るというシンプルな体験の楽しさを、改めて感じさせてくれるレンズでした。

SIGMA 30mm F1.4 DC DNの作例

使用感まとめ

以上がSIGMA 30mm F1.4 DC DNの使用レビューでした。開放F値の低さ、コンパクトさ、キレの良い描写はかなり使いやすい。それでいてお値段が3万円前後ですからね、コスパという意味ではSONY APS-C用レンズの中でトップクラスではないでしょうか。

α6700からミラーレス一眼デビューする!という方は、とりあえず1本持っていて損はないレンズだと思うので(画角的にも)、個人的にはかなりおすすめです。

SIGMA 30mm F1.4 DC DN

当ブログの中の人の感想

今回はSIGMA 30mm F1.4 DC DNの使用レビューを綴りました。

先にお話ししたとおり、僕はすでにこのレンズを使い始めて3年以上が経っていますが、いまだに使用頻度の高い一本になっています。とにかくコンパクトで明るいのがいいよね。価格もめちゃくちゃ安いし。

ソニー機で使う場合は最新のα6700やFX30とも相性いいと思うので、気になる方はぜひ一度チェックしてみてはいかがでしょうか。ソニー以外のメーカーのマウントにも結構対応しているので(詳しくは前述の使用表をご覧ください)、多くのカメラユーザーにおすすめです。

ちなみにSONY APS-C用のレンズとして、他にもSIGMA Contemporaryシリーズから16mm F1.4、56mm F1.4というレンズが出ています。これらは30mmと合わせて通称「SIGMA3兄弟」なんて呼ばれたりするんですけど笑、この2つも描写・コスパが抜群なので、これらもぜひ試してみてほしいレンズです。

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