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広角オールドレンズ「M-ROKKOR 28mm f2.8」購入レビュー。デザインのカッコ良さだけでも使いたくなる一本。

「m.rokkor 28mm f2.8」にフードをつけた状態
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

最近またオールドレンズにハマりまくってまして、新しく1本購入してしまいました。

買ったのはミノルタの「M-ROKKOR 28mm f2.8」。かつてミノルタが「MINOLTA CLE」というレンジファインダーカメラ用に開発したレンズです。このレンズは、オールドレンズの中では比較的広い28mmという画角で撮れて、開放F値も2.8と明るめ。サイズ感もコンパクトなので、スナップにピッタリ。

購入してから持ち出して使う頻度が多く、とってもお気に入りの1本になったので、ぜひ皆さんと共有できればと思い、今回レビューを綴ることにしました。

これからオールドレンズデビューする!という方にも参考になれば幸いです。

この記事を読むとわかること

  • 「M-ROKKOR 28mm f2.8」の特徴
  • 「M-ROKKOR 28mm f2.8」の外観・デザイン
  • 「M-ROKKOR 28mm f2.8」の使用感
  • 「M-ROKKOR 28mm f2.8」を購入する際の注意点
MINOLTA CLE M−ROKKOR28mm F2.8【中古】

「広角・小型・カッコいい」をX-Pro2で使いたい

僕はFUJIFILM「X-Pro2」が好きで、よくオールドレンズをつけてスナップに持ち出しています。このカメラは本当に写りも良いしデザインもおしゃれですよね。

ただセンサーがAPS-Cサイズなので、どうしても画角が1.5倍に狭まってしまうのが難点。特にオールドレンズって現代レンズのように超広角なものってないですからね。

また「X-Pro2」の取り回しのしやすさ、おしゃれなデザインにもハマる、などの条件も考えると、余計にレンズ選びで迷ってしまう。

そこで「広角・小型・カッコいい」の全部を兼ね備えたオールドレンズが欲しくなったわけです。

今回購入したのは「M-ROKKOR 28mm f2.8」

そこで色々と調べて、広角オールドレンズをリストアップしていたのですが、その中にあったのが「M-ROKKOR 28mm f2.8」です。

「m.rokkor 28mm f2.8」の外観

かつてミノルタ(現コニカ・ミノルタ(現在はカメラ事業から撤退))が「MINOLTA CLE」というレンジファインダーカメラ用に開発したレンズで、オールドレンズの中では結構広角な28mm。「X-Pro2」に付ければ換算42mmになるので、僕の好きなスナップの画角35〜40mmにかなり近くなります。

またこのレンズはデザインもすごくよくて、オールドレンズらしいレトロな雰囲気がありながら、スマートでモダンな佇まいも感じさせてくれる。これまた「X-Pro2」との相性がピッタリなのです。

MINOLTA CLE M−ROKKOR28mm F2.8【中古】

中古価格相場

オールドレンズということで、もちろん現在は中古で購入するしかありませんが、値段の相場としては大体2万円台中盤くらいのようです(2023年5月時点)。レンジファインダー用交換レンズとしては比較的安価ではないでしょうか。

「m.rokkor 28mm f2.8」

「M-ROKKOR 28mm f2.8」のスペック

今回購入した「M-ROKKOR 28mm f2.8」の主なスペックは以下のとおりです。他のオールドレンズと比較したい方は参考にしてみてくださいな。

メーカーMINOLTA(ミノルタ)
マウントライカM
レンズ構成5群7枚
絞り枚数10枚
フィルター径40.5mm
最短撮影距離0.8m
サイズ35.5×51mm
重量135g
発売時価格54,000円
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「M-ROKKOR 28mm f2.8」の外観・デザインレビュー

先日マップカメラで購入した「M-ROKKOR 28mm f2.8」が手元にあるので、まずは外観・デザインを見ていきます。

ボディ

ボディは非常にコンパクト。手のひらで握り込めるくらいのサイズ感です。

「m.rokkor 28mm f2.8」は非常にコンパクト

重量も135gと数値上は軽量ですが、金属鏡筒ということもあり、見た目の小ささ以上に少し重みも感じます(これはオールドレンズあるあるだと思いますが)。

そしてなんと言ってもこのレンズはデザインがいいですよね。レトロモダンなスタイルがめちゃくちゃカッコいい。素材的にも高級感すら漂っています。

使っていて間違いなく気分が上がるレンズデザインです。

フード

レンズを購入した時に専用のフードもついてきました。こちらも金属製でめちゃくちゃおしゃれ。

「m.rokkor 28mm f2.8」のフード
「m.rokkor 28mm f2.8」にフードをつけた状態

「M-ROKKOR」には今回購入した28mmのほかにも、40mmなど焦点距離違いのものがあるんですけど、それらって実はフードがゴム製なんですよね。それも悪くはないんだけど、やっぱり金属製の方がボディとのデザインの相性がいいわけで。

フードつけたらさらにレンズがカッコよくなって、これまた大満足。

ちなみにこのフードは、ちゃんとレンズに逆さ付けすることもできます(下の写真参照)。

「m.rokkor 28mm f2.8」はフードを逆さづけできる

前玉と後玉

前玉はこんな感じ。ちなみにフィルター径は40.5mmで比較的コンパクト。小ぶりでなかなか可愛らしい表情です。

「m.rokkor 28mm f2.8」の前玉

後玉はこんな感じです。マルチコーティング仕様のようですが、わかるかな?

「m.rokkor 28mm f2.8」の後玉
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「M-ROKKOR 28mm f2.8」の使用感レビュー

「M-ROKKOR 28mm f2.8」を購入してから早1ヶ月。その間にたくさんこのレンズを使ってきたので、その間で気づいたことなどを次にレビューしていきたいと思います。

写りに関しては、実際の作例を交えながら感想をまとめています(大した作例じゃないけど)。

装着感

まずはレンズをカメラボディにつけた時の装着感から。今回は僕が愛用するFUJIFILM「X-Pro2」にマウントアダプターを噛ませてつけてみました。それがこちら。

「m.rokkor 28mm f2.8」をX-Pro2に装着した状態

うん、実にカッコいい!X-Pro2のモダンレトロな雰囲気にレンズがぴったり合っていますわ。もはやライカの佇まい(←言い過ぎか)。

サイズ感としてもコンパクトにおさまるので携帯性も損なわれることなく、取り回しも抜群。装着した時のデザイン・佇まいは完璧ではないでしょうか。

「m.rokkor 28mm f2.8」をX-Pro2に装着した状態

絞り・ピントリング

絞りやピントリングの状態・動作もチェック。ピントリングは動きが滑らかで、必要十分。

あと絞りはちゃんとクリック感があって、静かに「カタカタカタ」っと音が鳴るような感じ。この感覚が気持ち良すぎて、無駄に絞りを動かしたくなります笑。なかなかビルドクオリティも高い。

「m.rokkor 28mm f2.8」は金属鏡筒

シャープネス

ここからは実際の画についてですが、まずは解像感。オールドレンズにありがちな開放時の甘さは、やはりこのレンズでも多少ある感じですね。しっかりとした解像感・シャープネスを得たい場合は、少し絞って(F4くらいからかな?)使う方がいいと思います。


ただ全体的に線は細い印象で、なかなか繊細な描写をしてくれます。個人的にはかなり好みでした。

ボケ感

ボケの量については開放F値2.8ということで、APS-CセンサーのX-Pro2だとそこまで大きなボケは得られません。そこはまぁしょうがないですね。あとは被写体との距離感などでうまくボケを出すしかないでしょう。


でも玉ボケも比較的綺麗だし(ちょっと輪郭ははっきりしているけど中心部はまん丸に近い)、滑らかにボケてくれてザワザワしてる感じもあまりなかったので、なかなか使いやすい。

クセが少ない感じがするので、優等生といえば優等生。ただ、これは面白みがないといえばそうかもしれないので、この辺りは好みでしょう。

発色

発色に関しても良い感じ。しっかり色ものってくれるので、FUJIFILMのフィルムシミュレーションとの相性も抜群です。


色のりが良いと言いつつ、個人的に特に良かったのはモノクロ。暗いところから明るいところへの滑らかなグラデーション、それに線の細さが相まって、かなりグッとくるモノクロ写真がたくさん撮れた気がします。

「m.rokkor 28mm f2.8」の作例

逆光耐性

オールドレンズはコーティング技術がまだ進歩していない時のものが多いので、どれも大体は逆光に弱いんですよね。でも「M-ROKKOR 28mm f2.8」は意外とイケました。

もちろん現行のレンズと比べたらさすがに厳しいけど、でも大きなフレアやゴーストが出るということもなく。他のオールドレンズと比べたら、結構逆行耐性的には強い方かもしれません。

「m.rokkor 28mm f2.8」は比較的逆光に強い

ただオールドレンズ好きな人からすると、「ゴーストやフレアが出ないとつまらん」という感想も聞こえてきそうですが。かく言う僕も、その一人です笑。

周辺減光

オールドレンズらしさを感じさせてくれるもう1つの要素が周辺減光ですが、この点については「M-ROKKOR 28mm f2.8」もそこそこ減光しました。

絞り開放時は結構四隅が暗くなりますし、そこから絞っていっても減光はちょっと残ってる気がしました。オールドレンズはこうでなくちゃ笑。

「m.rokkor 28mm f2.8」の作例

全体的に優等生で、良い意味で面白みが少ないオールドレンズかなと若干思っていましたが、この周辺減光の部分でようやく「らしさ」が出てくれた気がします。

まとめ

以上が「M-ROKKOR 28mm f2.8」の使用レビューでした。写りに関してはクセが比較的少なくて“優等生”な感じだったので、素直な描写が好きな人にはかなり使いやすいレンズなのではないでしょうか。逆にクセ強めなオールドレンズが好きな人にはちょっと物足りないかも。

でも、とにかくこのレンズはデザインが抜群にかっこいい。X-Pro2との相性もすごく良いので、個人的にはそれだけでテンションが上がるレンズでした。

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「M-ROKKOR 28mm f2.8」の注意点

オールドレンズながら比較的クセの少ない良レンズだった「M-ROKKOR 28mm f2.8」。使いやすいしデザインが秀逸なので、個人的にかなりお気に入りの一本になりました。

ただ、このレンズには1つだけ大きな欠点が実はあるんですわ。それは「クモリ玉が多い」ということ。実際に僕の個体も、周辺部分に若干のクモリがあります。

「m.rokkor 28mm f2.8」は広角レンズ

僕も購入するする前にいろいろ調べていて知ったのですが、このレンズは高確率で気泡状のクモリが発生しているらしい。特に前玉の裏側にそのクモリが出ていることが多いようで、コーティングの劣化などが原因なんだとか。

また前玉側のレンズ群が一体化しているせいで、通常の分解清掃ができないみたいなんですよね。カビならそれほど撮影に影響って出ない気がしますが(個人的にそう思ってる)、クモリだとさすがにコントラストが大きく低下しますからね。

なので、もし購入を検討している方がいらっしゃれば、事前にレンズの状態はきちんと確認した方が良いかと思います。ヤフオクなどのオークションで買うと、結構な確率でクモリ玉に当たりますから、なるべくマップカメラなどの中古店での購入をお勧めします(僕もマップカメラで買いました)。

当ブログの中の人の感想

今回はミノルタのオールドレンズ「M-ROKKOR 28mm f2.8」について、購入・使用レビューを綴りました。

オールドレンズにも色々と性格があって、そこがカメラ遊びとしても面白いところですが、「M-ROKKOR 28mm f2.8」は結構“優等生”な一本でした。めちゃくちゃクセの強いオールドレンズが好きな人にとっては少し物足りないかもしれませんが、「素直に良い描写が得られる」、「デザインがおしゃれ」という2点だけでも十分な魅力。

特にFUJIFILM「X-Pro2」との相性がめちゃくちゃ良いので、FUJIFILMユーザーさんには特にお勧めしたいレンズですね。気になる方はぜひ購入して試してみてくださいな。

MINOLTA CLE M−ROKKOR28mm F2.8【中古】
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編集者兼アートディレクター。カメラ・ガジェット・便利雑貨等を買ってはわかりやすくレビューしまくる人。

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