【購入レビュー】OLYMPUS PEN-Fを今さら購入して遊んでみた。クラシカルなこだわりデザインが秀逸。
僕はちょっとレトロでクラシカルなデザインのカメラも好きのですが、今回そんな僕の心をくすぐるカメラボディを購入してみました。
購入したのはOLYMPUS PEN-F。世界初のハーフサイズ一眼レフ「ペンF」の名前を継承したマイクロフォーサーズセンサーのカメラで、そのオールディーなデザインが秀逸な一台です。
デザイン・シャッターフィーリング・取り回しの良さなど、実際に使ってみてかなりハマってしまったので、今回はこのカメラの”いまさらレビュー”を綴っていきたいと思います。
クラシカルでおしゃれなカメラを探している方の参考になれば幸いです。
- OLYMPUS PEN-Fの特徴
- OLYMPUS PEN-Fの外観・デザイン
- OLYMPUS PEN-Fの使用感
- OLYMPUS PEN-Fが誰に向いているか
OLYMPUS PEN-Fはこんなカメラ
まずはOLYMPUS PEN-Fの主な特徴、中古相場、スペックなどをまとめていきます。
主な特徴
OLYMPUS PEN-Fの主な特徴を簡単にまとめると、以下の点が挙げられます。
- 世界初のハーフサイズ一眼レフ「ペンF」の名前を受け継いだマイクロフォーサーズセンサーのカメラ
- クラシカルとモダンが両立した、フィルムカメラを彷彿とさせるデザイン
- マグネシウムとアルミを使った剛性の高いボディ
- 2,030万画素と必要十分な画素数
- 約104万ドットのバリアングルモニターで様々なアングルにも対応しやすい
- OLYMPUSならではの強力な手ぶれ補正機構を搭載(ボディ内5軸手ぶれ補正)
- ファインダー内で絵作りを楽しめる「モノクロ/カラープロファイルコントロール」も搭載
個人的に一番惹かれるポイントは、やっぱりデザインですね。細部までデザインがこだわられていて、ダイヤルボタンなどフィルムのPEN Fを彷彿させてくれます。もう、とにかくクラシカルでかっこいい。
2016年発売なので結構古くなってきていますが、それでも画素数は2,030万画素あるので撮影に関しても問題なし。PENシリーズならではの小型ボディを活かした取り回しの良さは、どデカい最新機種よりむしろ扱いやすい。
ちなみに、僕の父が「初めて買ってもらったカメラがフィルムのペンFだった」というのを聞いていたんですよね。それもあって前からこのカメラが気になっていました。
親子三世代に渡ってシリーズを楽しめるカメラって、何かグッとくるものがありますね。
サイズ・重量
OLYMPUS PEN-Fのサイズは約124.8×72.1×37.3mm。マイクロフォーサーズ機ならではの小型ボディです(下の写真は、PEN-Fにズマロン35mm F3.5をつけた様子)。
ただ重量は427gなので、決して軽い!という重さではないですね。後継機であるE-P7なら約337gですし。
その分剛性は非常に高く、持っただけで作りの良さを感じるボディに仕上がっています。鉄・機械の塊を持ってるな!って感じ笑。
価格
そんなOLYMPUS PEN-Fですが、すでにディスコンになっているので新品での購入はできないものの、中古では購入可能です。ただ出回っている数はかなり少ないけど。
中古での現在価格(2024.01現在)は、ブラック・シルバーのカラーともにだいたい13〜15万円前後といったところ。最近はカメラの価格が上昇傾向ですが、それでも2016年発売のマイクロフォーサーズ機としては結構高めですよね。それくらい今でも人気機種ということでしょうか。
その他仕様
念のため、OLYMPUS PEN-Fのメーカー公表の仕様を載せておきます。他のカメラと比較する際の参考になれば幸いです。
ブランド | OLYMPUS(オリンパス) |
名称 | PEN-F |
タイプ | ミラーレス |
レンズマウント | マイクロフォーサーズマウント |
画素数 | 約2,030万画素(有効画素数) |
撮像素子 | マイクロフォーサーズ LiveMOS |
感度 | 標準:ISO80~1600 拡張:ISO25600 |
記録フォーマット | JPEG/RAW |
連写撮影 | メカシャッター:約8コマ/秒 電子シャッター:約30コマ/秒 |
シャッタースピード | メカ:1/8000~60秒 電子:1/16000~60秒 電子先幕:1/320~60秒 |
液晶モニター | 3型(インチ)、104万ドット |
ファインダー | アイレベル式OLEDビューファインダー、236万ドット(ファインダー倍率1.23倍) |
ローパスフィルターレス | ◯ |
撮影枚数 | 液晶モニター使用時:330枚 |
記録メディア | SDカード、SDHCカード、SDXCカード |
スロット | シングル |
防塵防滴 | ー |
ボディ内手ぶれ補正 | ○ |
タッチパネル | ◯ |
内蔵フラッシュ | ー |
背面液晶モニター | バリアングル液晶 |
USB充電 | ◯ |
RAW+JPEG同時記録 | 可能 |
バルブ | ◯ |
RAW | 12bit |
セルフタイマー | 12/2秒/30~1秒 |
インターフェース | USB2.0、AV出力、HDMIマイクロ |
AFセンサー測距点 | 81エリア/オールターゲット、シングルターゲット(標準サイズ/小サイズ選択可)、グループターゲット(81点中9点) |
カラープロファイルコントロール | 12色それぞれの彩度を-5~+5の11ステップで調整可、COLOR1/COLOR2/COLOR3 それぞれに設定を保存可(ハイライト&シャドーコントロールの設定値も保存可) |
モノクロプロファイルコントロール | カラーフィルター効果:無し/8色(赤/オレンジ/黄/黄緑/緑/シアン/青/マゼンタ)/3ステップの強度選択可、シェーディング効果:-5+5の11ステップ設定可、粒状フィルム効果:off/弱/中/強、調色効果:無し/セピア/青/紫/緑、MONO1/MONO2/MONO3 それぞれに設定を保存可(ハイライト&シャドーコントロールの設定値も保存可) |
アートフィルター | ポップアート(I、II/a,b,c,d,e,f)、ファンタジックフォーカス(-/c,e)、デイドリーム(I、II/a,b,c,d,f)、ライトトーン(-/d,f)、ラフモノクローム(I、II/b,c,d,g,h)、トイフォト(I、II、III/d)、ジオラマ(I、II/d)、クロスプロセス(I、II/b,c,d,f)、ジェントルセピア(-/a,b,c,d,f)、ドラマチックトーン(I/b,c,d,e,f、II/b,c,d,e,f,g,h)、リーニュクレール(I、II/a,b,c,d,e)、ウォーターカラー(I、II/a,b,c,d)、ヴィンテージ(I、II、III/a,b,c,d,e,f,i)、パートカラー(I、II、III/a,b,c,d,e,f)、a.ソフトフォーカス効果、b.ピンホール効果、c.ホワイトエッジ効果、d.フレーム効果、e.スターライト効果、f.ぼかし効果(上下、左右)、g.フィルター効果(無し、黄、オレンジ、赤、緑)、h.調色効果(無し、セピア、青、紫、緑)、i.シェード効果(上下、左右) |
動画4K対応 | ◯ |
動画記録画素数 | 4K(3840×2160) 5fps |
動画ファイル形式 | MOV/MVI |
映像圧縮方式 | MPEG-4AVC/H.264 Motion JPEG |
音声記録方式 | Waveフォーマット準拠 (ステレオリニアPCM/16bit、サンプリング周波数48kHz) |
Wi-Fi | ◯ |
Bluetooth | ー |
サイズ | 124.8×72.1×37.3 mm |
重量 | 427g(バッテリー・メモリーカード含む) |
カラー | ブラック、シルバー |
OLYMPUS PEN-Fの外観・デザインレビュー
特徴等を整理した後は、OLYMPUS PEN-Fの全体の外観・デザインを見ていきます。
全体
全体外観はこんな感じ。まさに過去のペンFを彷彿とさせるクラシカルなデザイン。
それでいて現代のモダンな雰囲気も感じさせてくれるあたりが、このカメラのデザインの秀逸さを物語っています。カッコ良すぎて鼻血出そう。
前述のとおり、ボディの素材はマグネシウムとアルミの切り出しが使われているので、作りの良さも◎。コンパクトながら持った時に感じるずっしり感が、所有欲を満たしてくれます。
前面
正面から見たらこんな感じ。今回僕はシルバーを購入しましたが、本当にフィルムカメラのような佇まいですね。
ちなみに向かってマウント左上にはOLYMPUS PEN-Fの大きな特徴でもある「クリエイティブダイヤル」なるものが付いています。
このダイヤルはカラー調整を手軽・詳細に行うことができるモノで、向かって左側に回すとモノクロ/カラープロファイルコントロール、右に回すとアートフィルター/カラークリエイターになり、自分好みの色味に調整できるとのこと。操作性も良い感じですね。
背面
背面はこんな感じ。液晶はバリアングル。タッチパネルにもなっていて、タッチ操作でのAFや測距点選択も可能です。クラシカルなカメラながら、現代的な操作性の良さも併せ持っているあたり、なかなかニクいカメラですね。
右側のボタン類はシンプルな構成ではあるものの、親指を置くサムレストもちゃんと用意されているので、コンパクトなボディでも握り心地は良さそう。
左上にはEVFもきちんと付いてます。PENシリーズでは初のEVF搭載だったのだとか。236万ドット有機EL、ファインダー倍率1.23倍(最大)なので、今でもそれなりに見やすいレベル。
ちなみにジョイスティックはついていません。
軍艦部
軍艦部を見てみると、さらにクラシカルな雰囲気が感じられます。まず左にあるのが電源スイッチ。ここはフィルムカメラの巻き上げレバーを模したような形をしています。カッコいい。
右には狭い幅の中にダイヤルが4つも。ゴチャッとして見えますが、これがメカメカしくて逆にレトロさを増長させています。
シャッターボタンにはネジ穴が切ってあるので、別売りのレリーズボタンなども装着可能。おしゃれにカスタマイズできるのも嬉しいですね。
底面
底面の三脚穴は光軸上に確保されてました(すみません、写真を撮り忘れた…)。
ちなみにこのカメラって本当にデザインにこだわって作られていて、ボディのビスがどれも見えないようになってるんですよね。だから底面にすら1つもビス穴は無し。こういうこだわり、好き。
以上が外観・デザインです。本当にこのクラシカルな佇まいはヨダレが出ますわ笑。昨年NikonのZfが発売になり、クラシックデザインが話題を集めましたが、個人的にはZfよりもPEN-F推しです。
OLYMPUS PEN-Fの使用感レビュー
全体の外観・デザイン等のチェックが終わった後は、実際にOLYMPUS PEN-Fを使った際の使用感をレビューしていきます。
今回はオートフォーカスのチェックには「M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8」を、その他はオールドレンズの「Leica Summaron 35mm F3.5 (前期)」をつけて試写してみました。PEN-Fをオールドレンズの母艦として使ってみたいと思っていたので、ズマロン多めです。
描写・写り
まずは写りですが、2,030万画素確保されているので、十分な高精細さがあります。日常スナップレベルなら全く問題なし。
またOLYMPUS PEN-Fはハイレゾ撮影も可能なので、それを使えばフルサイズを凌駕するほどの画質だって得られます。ただその場合、カメラを固定して撮らないとキツイので、個人的にはほぼハイレゾショットは使わないと思うけど。
ちなみに高感度耐性ですが、常用できるISO感度としては個人的には3200くらいまでかなぁという印象でした。この辺りはマイクロフォーサーズセンサーですからしょうがないですね。
まぁ今は現像時に高精度のノイズ低減ができるので、あまり気にせず6400くらいまで使っちゃってもいいかもしれませんが。
あとクリエイティブダイヤルによるモノクロ/カラープロファイルコントロールはかなり面白いですね。直感的な操作で様々な色作り・絵作りができるので、色々と試してみたくなります。個人的は彩度を落とした描写やモノクロのトーンがとても気に入りました。
オートフォーカス
オートフォーカスに関してはレンズの性能にも依存するので一概には言えませんが、スナップ撮影であれば特にストレスなく使える感じでした。
少し暗い場所だとピントがなかなか合わずにフォーカスが前後して迷うケースも結構ありましたが、日中であればピタピタと止まってくれました。
動きモノを撮らない人であれば問題なしでしょう。
グリップ感
続いてOLYMPUS PEN-Fのグリップ感ですが、こちらは可もなく不可もなくといった感じ。
やはりボディの前面がフラットなデザインなので、握り込めない分どうしてもグリップ感は高くないですが、背面のサムレスト部分はしっかり目に立ち上がっているので、親指のかかりは良い。
ずっと右手だけで持っていると疲れてくると思いますが、仕事で使うようなカメラではないと思うので、この辺りはそれほど問題ないかなという印象でした。
シャッターフィーリング
僕がすごく大事にしているシャッターフィーリングについては、これはめちゃくちゃ良かったです。
まずシャッターを切った時の音が非常に心地良い。バラツキのない、スコンッというまとまった音。どことなくFUJIFILMのカメラのシャッター音に似ている気もしました。
また指に伝わる振動も気持ち良くて、無駄にシャッターを切りたくなります。こういうカメラが僕は本当に好き。「あぁ、シャッター切ってるんだなぁ…」と当たり前のことを素直に感じさせてくれる笑。最高でした。
ファインダーの見やすさ
ファインダーに関しては少し古い機種ということもあり、すごい見やすい!というわけではありませんでしたが、それでも必要十分なレベル。僕は普段メガネをかけていますが、それでも使いづらい感じはなかったです。
ただ、少し暗いところを見た時にファインダーの画面がカクついたりすることもあったので、この辺りはちょっと古さを感じたりもしました。まぁこれはしょうがないところでしょうか。
背面液晶の見やすさ
背面液晶に関してもEVFと同じで、今でも十分使えるレベル。若干ピーキングが見えづらい時もあったけど、許容範囲内でした。
ただ個人的に少し気になったのは、バリアングル液晶です。なんでチルト式じゃないんだろう? かつてのペンfを継承しているなら、スチールに特化してチルト式でも良かったような気もするんですよね。
このカメラで動画をバンバン撮ってくことなんでないだろうし、スチールの時はバリアングルは微妙に使いづらいですからね。個人的にはそこがちょっと気になりました。まぁ、僕がチルト派だからかもしれませんが笑。
バッテリー持ち
続いてOLYMPUS PEN-Fのバッテリー持ちですが、これは決して良くはないですね。1日スナップをしてたらバッテリー1つじゃ持たないと思うので、ガッツリ使う時は予備バッテリーの持参がおすすめです。
ただUSB充電にも対応しているので、外出先で給電することもできます。古いカメラですが、この点は安心です。よき。
作例
ここから先はOLYMPUS PEN-Fを使って撮った作例を載せておきます。たいした作例じゃないけど。
ホワイトバランスはオート、全てJPGの撮って出しです。ただWebに載せる関係上、データサイズを落とさないといけないのでリサイズは行っています。そのため画質が結構落ちているものもあるので、その点はご容赦ください。
今回は近所を散歩した時にスナップしてきたので、その時の作例です。
オールドレンズのズマロンをつけて遊んでみたんですけど、個人的にはモノクロの描写がすごく気に入りました。なかなか良いトーンが出ますね。
使用感まとめ
以上がOLYMPUS PEN-Fの使用感レビューでした。写りが結構良いのはもちろんのこと、やっぱりこのカメラはデザインですよね。本当に惚れ惚れする美しさ。メーカーのこだわりが随所に散りばめられていて、持っているだけでテンションが上がるやつでした。
シャッターフィーリングもすごく良いので、スナップで持ち出す機会も今後増えそうです。
ただ少し古い機種の割には中古でも値段がそこそこ高いので、その点だけがネックかな。まぁそれだけいまだに人気を集めているということでしょう。
とりあえずクラシカルなカメラが好きな人は、買って損なしです。
OLYMPUS PEN-Fが誰に向いているか
最後に改めてOLYMPUS PEN-Fの良いところ・悪いところを踏まえながら、「このカメラが向いている人・向いていない人」という視点で、以下に整理してみました。
- クラシカルなデザインのカメラが好きな人
- シャッターフィーリングの良いカメラが好きな人
- 所有欲が湧くカメラが好きな人
- オートフォーカスがズバズバ決まるカメラじゃないと!な人
- 暗いシーンでの撮影機会が多い人
当ブログの中の人の感想
今回はOLYMPUS PEN-Fの使用レビューを綴りました。
前々から気になっていたカメラでしたが、本当に買って良かった。とにかくもうデザインの良さだけで心が満たされます。もちろん写りもスナップで使う分には十分なので、旅行とかに持ち出して使っていきたいなと思います。
まぁ、とりあえず部屋の目立つところにまずは飾りたい笑。ぜひ皆さんも一度手に取ってみてくださいね。
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