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【初めてのライカ】今さら「Leica Q」購入・使用レビュー。ライカデビューはこの一台。

ライカQの外観
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Leica Qの使用感レビュー

Leica Qを購入してから実のところ2ヶ月ほど経過しているので、その間にたくさんこのカメラを使いました。その2ヶ月の間で気づいたことや使用感などを、次にレビューしていきたいと思います。

描写・写り

まずは肝心の写りについて。僕はこれまでライカのカメラを使ったことがなく、人からただただ「ライカはすごい!」という言葉を聞くくらいだったので、正直どんな写りをするのか半信半疑なところがありました。ただ、本当にすごかった。

Leica Qの画素数は約2,400万画素なので、画素だけで言えば他メーカーのカメラとあまり変わりません。でも、単なる画素数だけでは表せない、透明感や線の繊細さをひしひしと感じる。

ライカQの作例

光の捉え方も良くて、目の前の景色を柔らかい空気で包みつつ、その中心にはしっかりとした像が現れてくれます。特に絞り開放時は周辺がソフトになる印象ですが、それが逆に良い。描写が個人的にめちゃ好みでした。

またシャドウ部分もすごくて、簡単には潰れずかなり粘ってくれます。というより、おそらく潰れてはいるんだろうけど、ライカの画像処理エンジンがうまく処理して色を残してくれている感じでしょうか。「黒の中にも、黒が存在している」っていうような…うーむ、うまく言語化できない笑。とにかく撮った画像を見たときに「うおっ!」と思わず声が出てしまうほどの写りでした。

ライカQのモノクロ作例

レンズも広角ながらF1.7と明るいので、ボケの量もしっかり。変に背景がざわつくこともなく、この辺りもさすがライカです。どんどんとシャッターを切りたくなりますね。

ライカQのモノクロ作例

フィルムっぽさというか、絶妙な“味”を感じさせてくれる。近代的でありながら、どこかレトロな描写。いいじゃないですか。

撮影時のホワイトバランスはこの2ヶ月は基本的にオートにしていましたが、全体的な色味はやや暖色寄り。普段仕事ではSONYを使っているので、SONYの寒色寄りな写りとのギャップすごかったです笑。

機能性

機能面に関しては、正直なところめちゃくちゃ良いわけではありませんでした。オートフォーカスはやはりそれほど速くも正確でもない。

またレンズシャッターのシャッタースピードも1/2,000秒までしかないので、昼間に開放付近で撮ろうとすると白飛びしやすいし(電子シャッターなら1/16,000秒までいけるけど、動体の場合歪んじゃうからなぁ)。

ライカQの前面

やはり2015年発売のカメラなので、機能面でやや劣るのはしょうがないところではありますよね。というより、元々ライカは機能性を追い求めていないでしょうから、これがむしろ正解なのか。

ただ機能において「これはいいな!」と思ったものももちろんあります。まず1つ目はマクロ機能です。前述の通り、Leica Qではレンズ鏡筒についているリングを回すだけで、通常モードからマクロモードに切り替えて撮影することができます。これの操作性がすごく良くて、近接での写りも素晴らしかった。

ライカQのレンズ「ズミルックス」

マクロモードにすると最短撮影距離が30cmから17cmまで短くなるので、かなり寄れます。特に外出時のレストランやカフェなどでテーブルフォトを撮るときにこれがめちゃくちゃ便利。

下の写真は実際にマクロモードで接写したものです。かなり寄って撮っているのですが、28mmの広角なのでモノを大きく写しながらも周りの景色・情報もしっかり捉えています。

ライカQのマクロ作例

あともう1つ機能で素晴らしいのは「クロップ機能」です。こちらも先にお伝えしていますが、Leica Qはクロップボタンを押すことで、28mm → 35mm → 50mm と画角を変えて(クロップして)記録することができます。

28mmの画角って、結構広くて苦手な人も多いと思うんですけど(←僕です)、このクロップ機能を使うことでワンタッチで被写体をより明確化でき、目の前の景色を切り取りやすくなります。僕は35mmの画角が好きなので、この2ヶ月は35mmクロップを多用していました笑。


もちろんあくまでクロップしているだけなので、画素数は28mmの時よりも下がってしまいますが(35mm時:約1,500万画素、50mm時:約800万画素)、印刷に使わない限り問題ありませんからね。

マクロとクロップ、この2つの機能は特に個人的にお気に入りになりました。

操作性

続いて操作性ですが、ボタン類などかなりシンプルに設計されているので、良い意味で操作は簡単。撮ることにひたすら集中できる、そんな操作感でした。

ライカQの背面ボタンはシンプル

ただボタンが少ない分、機能の割り当てなどが他メーカーと比べてできないので、カメラ好きな人やハイアマチュアの方々とかだとそのシンプルさが逆に使いづらく感じるかもしれませんね。

何も考えずにシンプルに撮影を楽しみたい!という人に向いている操作性だと思いました。僕は好き。

シャッターフィーリング

あと個人的にカメラ選びで重視しているシャッターフィーリングですが、これは最高でした。

レンズシャッターを採用しているカメラなので、ガシャンと大きなシャッター音が鳴るわけではなく、控えめに「カタン…」という音が聞こえるだけ。この音がまた上品で良いんですよ。シャッターボタンを押した時の感触も良いし、無駄にシャッターを切りたくなります笑。

上品で控えめなシャッター音なので、周りに人がいてもあまり気にせず撮影できるのもいいところ。外出時に持ち出す頻度がさらに上がりますね。

グリップのしやすさ

グリップに関しては、個人的には悪くない印象でした。

右手グリップ部分がフラットなデザインなので、その点の握りにくさは確かにあります。でも背面右上部の窪みで親指がひっかかるから、そこがホールド性を担保してくれました。その辺りもちゃんと考えられています、さすが。

ライカQの背面には右手親指部分に窪みがある

ただそれでも「握りにくい!」という人には、サムレストやハンドグリップも販売されているので、これを着けてもいいかもしれません。僕個人としてはあまりボディを大きくしたくないし、デザインを崩したくないので、何もつけない派ですね。

携帯性

最後に携帯性についても触れておきます。ボディに関してはフルサイズ機の割にコンパクトなので、持ち出す上ではなんら問題なし。むしろ軽量さが嬉しかった。

ただ少し気になったのはやはりレンズの飛び出し具合ですね。上から見るとよくわかるんですけど、ボディの厚みに対して結構レンズが飛び出してます。なので鞄に入れる時に引っかかってしまうことも結構あって、その点が微妙に不便に感じたかも。

ライカQのレンズはやや大きい

ライカって高いから首から下げて持ち歩くのに僕は少し抵抗があるんですよね(ぶつけて傷付いたら凹むでしょ笑)。鞄に入れるにはちょっとレンズの鏡筒が長い気がするので、ここがもう少し短かったら嬉しかった。

ただまぁオートフォーカスなどの機能の問題でどうしてもこのサイズ感になってしまうんですかねぇ。

Leica Qの作例

この2ヶ月でLeica Qを使って色々と写真を撮ってきたので、その作例もご紹介します。たいした作例じゃないけど。

基本的にはホワイトバランスはオート、全てJPGの撮って出しです。ただWebに載せる関係上、データサイズを落とさないといけないのでリサイズは行っています。そのため画質が結構落ちているものもあるので、その点はご容赦ください。

ライカQの作例

東京・立川にある昭和記念公園に行ったときに撮ったもの。28mmという広角で切り取れるので、こういった抜けの良い広い場所での撮影には特に向いていますね。

ライカQの作例

フルサイズセンサー、絞り開放F1.7なので、広角でもボケは十分。ボケ好きな人も満足できる描写が得られますね。

ライカQの近接作例

あと個人的にすごく感触が良かったのがモノクロでの撮影です。陰影をしっかり捉えてくれて、かつシャドウ部分が固くなりすぎない。味のある・グッとくるモノクロに感じました。

ライカQのモノクロ作例

モノクロがあまりにも楽しくなってしまい、色々と撮りすぎた。

ライカQのモノクロ作例

ただやはり広角ならではの周辺付近の歪みは結構出ます。これはしょうがないところですが。気になる人は現像で多少修正するのが良いでしょうね。

ライカQのモノクロ作例

とにかく撮っていて楽しい。これが愛好家を唸らすライカというカメラなんですね。きっとM型もたのしいんだろうなぁ…今は高くて買えないけど、いつか手にしてみたいですね。

Leica Qは、ライカへの憧れをさらに強めてくれる、そんなカメラでした。

当ブログの中の人の感想

今回はライカのコンデジ「Leica Q」の購入・使用レビューを今さらながら綴ってみました。

初めて手にしたライカのカメラ。コンデジながらその完成度の高さ・溢れる魅力に終始驚きっぱなしでした。ライカならではの思想や哲学をひしひしと感じさせてくれるところも、使っていて楽しく感じる理由でしょうか。

お値段はいまだにちょっとお高いけど、カメラ好きなら間違いなく満足できる、そんな一台です。毎日使いたくなる、毎日触っていたくなる。

“ライカ入門機”としても最適だと思うので、気になる人は、ぜひ一度手にしてみてくださいね。一緒にライカライフを楽しみましょう。

■■お得情報■■

編集者兼アートディレクター。カメラ・ガジェット・便利雑貨等を買ってはわかりやすくレビューしまくる人。

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