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ノイズキャンセリングとは? 仕組み・耳への影響・メリットなどを詳細解説。おすすめイヤホンも。

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今やワイヤレスイヤホンは生活に溶け込み、日々様々な製品が登場してきていますが、そんなワイヤレスイヤホンの性能差を大きく左右する要素が「ノイズキャンセリング機能」です。

ただノイズキャンセリングとひと言で言っても、実はいくつか種類があったり、仕組みがイマイチわからなかったりして、「結局どのイヤホンを選んだらいいかわからん!」ってなりがちだったりしませんか?(←先日までの僕です)

そこで今回は、これまでノイズキャンセリング機能付きイヤホン・ヘッドホンを計30機種以上使ってきた僕が、ノイズキャンセリングについて噛み砕いてまとめてみることにしました。これで少しはワイヤレスイヤホン選びがしやすくなるはず。

僕と同じようにノイズキャンセリング機能がよくわからなかった方、どのワイヤレスイヤホンを選べばいいか悩んでいた方の参考になれば幸いです。

この記事を読むとわかること

  • ノイズキャンセリング機能の仕組み
  • ノイズキャンセリング機能の種類
  • 外音取込み機能とは
  • 耳への影響
  • おすすめのワイヤレスイヤホン(用途別)

ノイズキャンセリング機能の概要

近年発売されているイヤホン・ヘッドホン製品には、ノイズキャンセリング機能が搭載されていることも多いですが、そもそもその「ノイズキャンセリング機能」とは何なのか、まずはそこから紐解いていきます。

ノイズキャンセリング機能とは

ノイズキャンセリング機能とは、その名の通り「周囲の雑音・騒音(ノイズ)を、物理的に遮音・またはデジタル処理で打ち消して低減する(キャンセルする)機能」です。この機能があることで、イヤホンやヘッドホンから聞こえてくる音楽や音声が聞こえやすくなるわけですね。


僕もかなり前からノイズキャンセリング機能付きのイヤホン・ヘッドホンを使ってますが、この機能のアリ・ナシでは本当に音のクリアさには雲泥の差が出てきます(初めて使った時は本当に衝撃的でしたもんね)。

効果を発揮する場所

特にこの機能が効果を発揮するのは騒音が大きい場所。たとえば動いている電車・自動車・飛行機の中などで使えば、車輪が擦れる音やエンジン音などのノイズがカットされるので、クリアに音楽を聴くことができます。


また、「勉強をする時に静かな環境で集中したい」という人の場合は、音楽を流さずにノイズキャンセリング機能だけをオンにすることで、耳から入る外部音・騒音をカットして勉強・作業に集中しやすくすることもできます。

僕もどちらかというと静かな環境の方が集中できるタイプ。なので、よくノイズキャンセリング機能付きのイヤホンを使って無音状態にしながら仕事をしたりしています。めちゃくちゃ効果がありますよ。

ノイズキャンセリング機能の種類

そんな便利なノイズキャンセリング機能ですが、実のところこの機能にはいくつか種類があるんですよね。この種類の違いを知らないと、ワイヤレスイヤホンなどの購入時にトラブルになってしまう可能性もあるので、次にその種類を整理していきます。

主な種類としては、以下の3つです(詳細は下に続きます)。

主なノイズキャンセリング機能

  • パッシブ・ノイズキャンセリング(PNC)
  • アクティブ・ノイズキャンセリング(ANC)
  • cVcノイズキャンセリング

PNC(パッシブ・ノイズキャンセリング)

まず1つめは「PNC(パッシブノイズキャンセリング)」です。これは耳とイヤホン(イヤーピース)の間に隙間を作らないようにし、物理的に遮音性を上げることで、周囲の騒音・外音を聞こえにくくする仕組みのことを指します。要は「耳栓」のようなイメージですよね。


イヤホンの形状や材質を工夫して密閉性の高い構造にしたり、多少強めの運動や動きをしても耳からズレないようにすることで、これ実現します。

密閉性が重要なので、イヤーピースを耳に引っ掛けるだけのタイプ「インナーイヤー型イヤホン」では実現が難しく、「カナル型イヤホン」向けのノイズキャンセリングです。

このパッシブ・ノイズキャンセリングのメリット・デメリットとしては、以下になります。

パッシブ・ノイズキャンセリングのメリット

  1. イヤホンの形状で物理的に密閉性を高めて雑音を低減する仕組みなので、身につけているだけで音をカットできる(=イヤホンのバッテリーが減らない)。
  2. アクティブ・ノイズキャンセリングが苦手とする人の声の低減(詳細は後述)も一定程度カットできる。
  3. 比較的安価なイヤホンにも搭載されている。
パッシブ・ノイズキャンセリングのデメリット

  1. 周りの音を聞きたいときはイヤホンを外さないと聞き取りづらい(または「外音取り込み機能」(後述)が必要)。
  2. 耳の密閉感が強いため、イヤホンによっては長時間つけていると耳が痛くなることがある。

外音取込み機能とは?

外音取り込み機能とは、イヤホン・ヘッドホンに搭載されているマイクによって外部の環境音等を取り込み、その音を耳に流して周囲の音を聞き取りやすくする機能のこと。最近の高性能なノイズキャンセリング機能付きイヤホン・ヘッドホンにはほとんど搭載されています。

この機能があればノイズキャンセリングによって雑音をカットしつつ、必要な時は周囲の音をしっかり聞き取ることもできるようになります。ただし高性能なイヤホン・ヘッドホンにしか搭載されていないことが多いので、この機能がついた製品は価格が高いんですよねぇ…。

ANC(アクティブ・ノイズキャンセリング)

2つめは「ANC(アクティブ・ノイズキャンセリング)」です。これはPNCのような物理的な方法ではなく、デジタル処理によって外部の騒音・雑音をカットするもの。

仕組みとしては、周囲の騒音・雑音をマイクで集音し、それらと逆位相の音をデジタル処理によって発生させて打ち消すことで、それらノイズを低減しています。


アクティブ・ノイズキャンセリングならパッシブ・ノイズキャンセリングでもカットしきれないような周囲の音も低減できるので、非常に高い静音効果を実現できる点が特徴ですね(PNCと併用することでさらに効果アップ)。

デジタル処理によって雑音を低減する仕組みなので、パッシブ・ノイズキャンセリングほど密閉性は重要ではありませんが、機能の仕組み上、密閉性が高い方がノイズカットの効果は高まります。

また、アクティブ・ノイズキャンセリングは人の声のカットはあまり得意ではなく、周囲で大きな声で話している人の声などは低減できないこともよくあります(ただ最近のハイスペック・高価格なノイズキャンセリング機能付きイヤホンでは、人の声の低減に成功しているモノも出てきていますね)。

アクティブ・ノイズキャンセリングのメリット・デメリットとしては、以下になります。

アクティブ・ノイズキャンセリングのメリット

  1. パッシブ・ノイズキャンセリングではカットしきれない雑音・騒音も大幅に低減できる(遮音性が非常に高い)。
  2. インナーイヤー型イヤホンでもアクティブ・ノイズキャンセリング機能搭載のものがある(まだ数は少ないけど)
アクティブ・ノイズキャンセリングのデメリット

  1. バッテリーを消費するので、イヤホンのバッテリーがなくなってしまうとノイズキャンセリングの効果が得られない。
  2. 製品によってはホワイトノイズ(サ〜という微かな雑音)が入る
  3. 価格が高い製品が多い

cVcノイズキャンセリング

3つめのノイズキャンセリングは「cVcノイズキャンセリング」です。ワイヤレスイヤホンなどを購入する際にこいつの意味を知っておかないと結構トラブルになりやすいので要注意。

このノイズキャンセリングは先の2つとは性格が違っていて「通話用のノイズキャンセリング機能」です。つまり、イヤホン使用時の外部音をカット・軽減してくれるものではない、ということ。

このcVcノイズキャンセリングは「クリアボイスキャプチャー」の略で、イヤホンのマイクで通話等をする際に、自分側のノイズ(リップノイズ、吐息、風切り音、その他外部音)を通話相手に伝えないようにしてくれるものなんですよね。クリアに自分の声を相手に届けるためのもの、そんなイメージ。


なので、正直なところこのcVcノイズキャンセリングが付いていても、「音をクリアに聴く」という観点では自分にはほとんどメリットはありません。周囲の雑音・騒音の低減を期待してこのcVcノイズキャンセリング機能付きイヤホンを購入しても何も意味がないので、間違って購入しないように注意しましょう。

では何のためにこの機能があるのかと言えば、たとえばオンライン会議やWebセミナーでスピーカーとして話す時や、コールセンターやテレフォンオペレーターなど会話・通話の品質が大切な場面では非常に重要な機能になります。自分ではなく、相手が聞き取りやすくなるわけですからね。

僕もセミナーやデザイン研修の講師としてオンラインでお話しする機会がよくあるのですが、そんな時はこのcVcノイズキャンセリングは欠かせません。

cVcノイズキャンセリングのメリット・デメリットは以下の点です。

cVcノイズキャンセリングのメリット

  1. 電話相手に音がクリアに伝わるので、相手が聞き取りやすい(喜んでくれる笑)
  2. 比較的安価なイヤホンにも搭載されている。
cVcノイズキャンセリングのデメリット

  1. 音楽再生時などには全く役に立たない。
  2. 「雑音がカットできるんだ!」と思って、謝って購入してしまいやすい泣。
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編集者兼アートディレクター。カメラ・ガジェット・便利雑貨等を買ってはわかりやすくレビューしまくる人。

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