ポケットに入る高画質カメラ。RICOH「GRⅢx」が自分史上最高のスナップシューターだった。

RICOH「GRⅢx」を実際に使ってみてわかったこと
一通り本体等をチェックした後は、早速RICOH「GRⅢx」を使ってみました。実際に使ってみた感想を良かった点・残念だった点など忖度なしにまとめていきます。
良かったこと①:電源の起動が爆速
使ってみてまず感じた良かった点は、まずはカメラの起動の速さ。電源ボタンを押してから撮影可能になるまでがとにかく速い。実際に時間を計測してみたところ、撮影可能になるまで1秒もかかっていませんでした(メーカーの公表値も0.8秒とのこと)。
スナップ撮影の時って「あ、今撮りたい!」っていうシャッターチャンスに突然出くわすことがほとんどなので、この起動の速さは最高です。

良かったこと②:40mmの画角が本当にちょうどいい
そして画角も本当にちょうどいい。広過ぎず、狭過ぎず。特に僕のスナップの場合は、適度に情報を入れながら主題を明確にしたいタイプなので、その時にRICOH「GRⅢx」の40mmという画角がぴったり。
少し慣れが必要な画角ではあると思うのですが、僕はフォクトレンダー「NOKTON classic 40mm F1.4」のレンズを以前から愛用しているので、この広さに違和感もありませんでした。

良かったこと③:画質面はさすが。ただ色乗りはあっさりめかも
APS-Cセンサーということで画質面も素晴らしかった。シャドウ・ハイライトもなかなか粘ってくれます。ただ、ちょっと色の乗りは少しあっさりめに僕は感じました(作例は後で載せています)。
まぁ最近FUJIFILMの「X-E3」を使うことが多かったから、FUJIFILMの独特な色鮮やかさに目が慣れてしまっていたからかもしれませんが笑。この辺りは好みですね。
良かったこと④:手ぶれ補正はしっかり効く
手ぶれ補正に関しては、センサーシフト式の3軸4段分ということで、結構しっかり効いてくれてる印象でした。

街スナップを行うときは歩きながらパパッとシャッターを切りたい瞬間もあるけど、そんな時にはこの手ぶれ補正の強さはありがたい。
これはミスショットの率が大きく減りそうです。
良かったこと⑤:マクロモードがあるから物撮りもいける
あと機能面では「マクロモード」があるのもありがたかった。通常だと最短撮影距離が20cmほどですが、マクロモードにすると12cmまで寄れます。

上の写真のように、僕はブログ用に物撮りをよくしますが、このときにもこの接写力が活きますね。今後はブログの写真はほとんど「GRⅢx」になるかも。
残念だったこと①:オートフォーカスは弱め
ここからは残念だったことについて。まず1つ目は、オートフォーカスは弱めでした。レンズが変わっても、ここは「GRⅢ」から改善はされていないようですね。
ある程度明るい場所だとかコントラストの強い被写体であれば、それほど迷うことはなかったですが(それでも良いとは言えないけど)、ちょっと暗くなってくると一気にフォーカスが怪しくなってくる。
まぁ「GRⅢx」は仕事のメインカメラとして使うような機材ではないと思うので、趣味で使うくらいなら特に問題はないレベルですが。
残念だったこと②:バッテリーがあまり持たない
2つ目は「バッテリーが持たない」という点。この手のコンデジではよくあることではありますが、RICOH「GRⅢx」も御多分に洩れずバッテリーの消費が早い。

メーカー公表値でも撮影可能枚数が約200枚となっていましたが、実際僕が使ってみた感じでもそれくらいでした。旅行とかで一日撮影するとなると、やっぱり予備バッテリーを持っていた方が安心でしょうね。
残念だったこと③:動画性能が低い
あと動画性能が低い点も少し残念ポイントでした。今や10万円を超える高級コンデジなら4K30Pが当たり前のように撮れる時代になっていますが、「GRⅢx」ではフルHD60Pまでしか撮影ができません。しかもPモードのみ。

また動画だと手振れ補正の効きが悪く、歩きながら撮るとかなりぐらぐらしてしまって、動画素材としてはほぼ使い物になりません(三脚固定での撮影ならとりあえず使えますが)。
さらにオートフォーカスも弱いので、旅行に持って行って、写真も動画も「GRⅢx」1台で済ませよう!なんてことはできないと考えた方がいいでしょう。基本的にスチール用途だけのカメラです。
残念だったこと④:バッテリー残量が細かくはわからない
バッテリーがあまり持たないことに加え、背面液晶でバッテリー残量が細かくわからないところもマイナス点。
というのも、RICOH「GRⅢx」はバッテリー残量の表記に「%」表示がないんですよね。あるのは電池マークの3段階表示のみ。だから残り1段階になると、めちゃくちゃヒヤヒヤします。
しっかり残量がわかるような表示になっていたら、もっと使いやすかったのにな。そういう意味でも、やっぱり予備バッテリーは必須のコンデジだと思います。
残念だったこと⑤:防塵・防滴ではない
あと残念だったのは「防塵・防滴」性能はついていないことですね。
スナップ撮影をしているともちろん雨が降ってくることもあるけど、そんな時に使えないのはスナップシューターとしてはちょっと残念。
後継機ではここも改善されるといいなぁ。
RICOH「GRⅢx」の作例
以下、お恥ずかしながらRICOH「GRⅢx」で撮影した作例を晒してみます。LAW現像あり、Web用にかなり画質を落としていますので、その点ご容赦ください。
ただ画質を落とすともちろんノイズが目立ちますが、そのノイズすらも「GRⅢx」って何か味があるんですよね。ノイズも楽しめるカメラ、良いじゃないですか。



個人的にはモノクロームでのシャドウのねばり、階調の滑らかさが美しいなって感じました。モノクロ撮影がかなり楽しかった。
RICOH「GRⅢx」を購入する前に検討した方がいいこと
これまでのレビューをご覧いただいてわかるとおり、総合的にみて僕にとってはRICOH「GRⅢx」は最高のスナップシューターと言えそう。
ただ、やっぱり人によって向き不向きはあるカメラだと思うので、最後に改めてRICOH「GRⅢx」を購入する前に検討した方がいいところ』を僕なりの視点でまとめておくことにします。購入を考えている方の参考になれば幸いです。
- そもそも「どんな使い方をしたいのか?」
- 焦点距離40mmという“独特な画角”が好みかどうか
- ややあっさり目の色乗りが好みかどうか
特にちゃんと考えておきたいのは「どんな使い方をしたいのか」ということ。特に「GRⅢx」は焦点距離40mmという、ちょっとイレギュラーな画角のレンズを採用しているので、仮にスナップに使うにしても撮れる写真が限られます。
例えば旅行中に持って行って景色を中心に撮りたい!というときは、「GRⅢx」よりも「GRⅢ」の28mm画角の方が向いているでしょうし、なんならスマホのカメラでも十分かもしれません。
また、自分は画質が最優先!という方なら、もう少しサイズは大きくなってしまいますがフルサイズ機のコンパクトなカメラ(例えばSONY「a7c」とか)にパンケーキレンズをつけて運用した方がいい。

「GRⅢx」はかなり“使う人を選ぶカメラ”だと思うので、きちんと「自分なりの使い方」のイメージを固めた上で、最終的に購入するのか決断するといいのではないでしょうか。決して安い買い物じゃないですからね(価格は実売12万円前後です)。
当ブログの中の人の感想
スナップシューターとして高い評価を得ているRICOH「GR」シリーズ。その最新機種である「GRⅢx」をついに僕も手に入れたわけですが、本当に素晴らしいカメラでした。
特に僕としては「ポケットに入るAPS-Cセンサーカメラ」という点が、もう最高。これからはおそらく365日持ち歩くことになると思います。それくらいにお気に入りのカメラになりました。
僕のように「高画質カメラを、気軽に持ち運びたい」という思いがある方には最適なカメラだと思います。気になる方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
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